日本での食事の知識 KNOWLEDGE OF JAPANESE FOOD

日本の食事で知っておくこと

ご飯(お米)

日本人にとってお米はとても大切な主食です。ほぼ毎回食事に出てくることに驚くかもしれません。
ただ一つ注意して欲しいのがお米だけを口に入れて食べることはないということ。日本人もご飯は必ず味をつけたり、おかずと一緒に食べています。

海外の方は別のお皿に出されたものを口の中で一緒に食べることをあまりしないようです。ただ日本人もおかずとご飯を別々に食べていたらおいしく感じません。ご飯は必ず何かと組み合わせて食べるものと考えてください。ちょうどお寿司の魚とご飯を一緒に食べるイメージです。

ただ全てのおかずとご飯を一緒に食べるという訳ではありません。おかずの中には甘いものや酸っぱいものがありますが、これらはあまりご飯とは合いません。おかずを一口食べて「ご飯と一緒に食べたらおいしそう」という場合は是非ご飯と一緒に食べてみて下さい。

麺類

日本人は麺類を音を立てて食べます。そのためマナーが悪いと思われていますが、日本でも音を立てて食べるのはマナー違反です。

ただし麺類の場合、綺麗に周りを汚さずおいしく食べるためにどうしても音が出てしまいます。そのため許容されているだけです。

例えばラーメンは熱いうちに食べないと麺が延びておいしく食べられません。これは日本人の常識なので、自然と早く食べるようになります。その際空気と一緒に食べることで、音は出てしまいますが、熱さも和らぎ早くおいしく食べることができます。また綺麗に食べられます。これがわかるとほとんどのラーメン屋が人と話せる雰囲気でないことも理解できると思います。

冷たいお蕎麦の場合は別の理由もあります。日本では蕎麦は香りを楽しむものとされています。薬味としてあるわさびも同様に香りを楽しむものです。それらは空気と一緒に食べることでより美味しく食べることができます。

日本人なりの理由があるのでどうか気を悪くしないでください。

それから一つ誤解しないでほしいことがあります。音を立てて食べているから一切のマナーを気にせず、汚く食べてもよいとは思わないでください。音を立てる理由があるだけで、日本人は麺類も綺麗に食べることをとても大切にしています。周りで食べている日本人を見ればわかると思います。

慣れていない人は無理に音を立てて食べる必要はありません。麺をスプーン(れんげ)に少しずつ乗せるとスープのように食べやすいと思います。ただ放置すると麺はどんどん延びてしまうので、できるだけ早く食べましょう。

生卵

日本では生卵をよく食べます。子供の頃から食べているので、嫌いな人はあまりいないと思います。

海外の方には気持ち悪いだけでなく、危険だと思われるかもしれません。ですが日本で販売されている全ての卵がきちんと殺菌され、販売経路も管理されているので安心して食べられます。ただそのまま飲むことはしません。必ずしょうゆなどで味をつけて食べます。

どうしても食べられないという人も「すき焼き」のように料理の中で食べてみるときっと好きになってもらえると思います。

わさび

お寿司などに付けるわさびですが、これは辛さを加えるためだけではありません。わさびの香りを楽しむため、また生魚などに対して殺菌作用があるためです。わさびに辛さだけを求めるのはやめましょう。

ソース

日本で「ソース」というと、昔からある特定の商品を指します。「とんかつ」や「お好み焼き」「たこ焼き」に使うソースです。海外にはあまりない味のようなのでお土産にもよいと思います。

器を持つ

日本では器を持ちながら食事をします。これは姿勢良く食べるためです。ただ全ての器を持つわけではありません。単純に持ちづらいものは持ちません。

味噌汁などのスープも箸では飲めないので器を持ち上げて口をつけます。カップのように考えてください。

また姿勢良く食べるため、テーブルに肘をつけるのは日本ではマナー違反とされています。


必ず食べてほしい日本料理

日本に来たら、絶対に食べてほしい食べ物をご紹介します。「価格帯」として記載しているのは美味しく食べられる妥当な価格です。

とんかつ

神田ポンチ軒

豚肉を油で揚げた料理です。フランスのカツレツをアレンジしたものだそうです。まずはそのまま一口食べて、ソースや塩で食べます。これもご飯と一緒に食べてください。初めからご飯と一緒になったカツ丼もおすすめです。
価格帯:1,000円〜3,000円

すき焼き

牛肉と野菜を甘いタレで焼く、高級な料理です。焼いたものを生卵につけて食べます。よいお肉は噛まずにおいしく食べられます。これもご飯と一緒に食べるとおいしいです。
価格帯:5,000円〜10,000円

鰻重・鰻丼

うなぎを焼いて甘辛いタレにつけたものをご飯にのせた料理です。とても高級ですが、日本人も一年に一度楽しみに食べています。夏に食べる文化がありますが、実は秋が旬です。
価格帯:4,000円〜6,000円

お好み焼き

キャベツなどの野菜と小麦粉で作るパンケーキのような料理です。日本独特のソースやマヨネーズをかけて食べます。上に乗っているふわふわとしたものは鰹節という魚の燻製を薄くスライスしたものです。お店によっては自分で作る場合がありますが、遠慮なくお店の人に作ってもらいましょう。
価格帯:1,000円〜2,000円

定食

日本のいわゆる家庭料理を食べたいという時は「定食」という文字を探しましょう。ご飯と味噌汁とおかずの組み合わせで、代表的な日本の食事が食べられます。旅館の朝食でも食べられます。
価格帯:1,000円〜2,000円

おにぎり

おにぎりぼんご

ご飯を丸や三角の形にして、海苔を巻いたものです。日本人は子供の頃のピクニックなど必ず持っていく食事です。ちょうどサンドイッチのようなイメージです。コンビニのおにぎりも美味しいのですが、専門店のおにぎりはとても柔らかく、種類もたくさんあるので是非食べてみてください。
価格帯:100円〜300円

コロッケ

揚げ物は海外にも多くあると思いますが、日本は独特な進化をしているようです。さまざまなおいしい揚げ物があるので、商店街などで見つけた時は、一つ食べてみてください。特に「コロッケ」「メンチカツ」がおすすめです。
価格帯:100円〜300円

蕎麦・うどん

虎ノ門 砂場

ラーメンは必ず食べると思いますが、日本ではさほど食べません。日本に昔からある麺類といえばお蕎麦やうどんです。どちらもあったかいものと冷たいものがあり、また地域によって本当に様々な味が楽しめます。天ぷらと合わせて食べてみてください。
価格帯:1,000円〜3,000円

パン

日本といえばご飯ですが、パンも海外に負けないくらいおいしいお店が多いです。有名なパン屋だけでなく、商店街の小さなパン屋も必ずおいしいので食べてみてください。コンビニのパンもおいしいです。
価格帯:100円〜300円


食べなくてもいいもの

納豆

大豆を発酵させた日本の代表的な食べ物です。日本人は子供の頃から食べているので食べ慣れていますが、海外の人には食べづらく、しかも臭いが独特で、味もそこまでおいしいとは感じないと思います。おそらく観光など短期間で食べてもきっと後悔するので、避けた方が良いと思います。

ただもし長く日本にいらっしゃる場合は、日本人と一緒に食べ方を教わりながら挑戦してみてください。体にも良いので段々と好きになるかもしれません。初めての納豆には「納豆蕎麦」がおすすめです。臭いも消えるので美味しく食べられると思います。

梅干し

梅を干して漬けた、とても酸っぱい食べ物です。ご飯のおかずや料理の調味料として使われます。これも日本人は食べ慣れているので食べる量もわかりますが、初めての人には慣れるまでおいしく食べることができないかもしれません。ただとても体に良く、日本ではたくさんの種類があるので、長い期間日本にいる場合は挑戦してみてください。


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